XG-100NEのみでフレッツ光クロスを運用していましたが、いろいろあってRTX1300を購入しましたので、RTX1300を活用したネットワークへ変更することにしました。
ひかり電話を利用しているため、単純にXG-100NEをRTX1300で置き換えることができません。
そこで、XG-100NEはひかり電話のみに利用して、それ以外のルータ機能などはRTX1300を使うようにしたいと思います。
ちなみに、以下の構成を前提としています。
構成が違うと設定項目が変わる可能性がありますのでご注意ください。
- enひかり
- フレッツ光クロス
- MAP-E
- 固定IP
- ひかり電話
現在のネットワーク構成
XG-100NEに10GBスイッチングハブと1GBスイッチングハブをぶら下げた一般的な構成です。
XG-100NEとNAS2台のみ固定IPで、それ以外はDHCPです。
WiFi Routerはブリッジ接続です。
新しいネットワーク構成
XG-100NEの配下にRTX1300を入れます。
1GBスイッチングハブは取り外しRTX1300で代替します。
懸念点と設定方針
この構成を取るのに懸念点が何点かありました。
- RTX1300の設定はDHCPv6-PDとRAのどちらなのか
- XG-100NEではひかり電話機能のみ、その他をRTX1300で実施させるにはどうすればよいのか
- RTX1300配下のパソコンからXG-100NEの設定画面へ接続できるのか
RTX1300の設定はDHCPv6-PDとRAのどちらなのか
いくら調べてみても、どちらが正しいのかわかりませんでした。
自分としてはRAだと思っているので、RAで設定してみてダメならDHCPv6-PDに変更するという流れで変更してみようと思います。
XG-100NEではひかり電話機能のみ、その他をRTX1300で実施させるには
XG-100NEの配信済事業者ソフトウェア(http://ntt.setup:8888/t)のIPv4設定の中にあるIPv4の機能を停止(高度な機能にある「IPv4の一時停止」を「機能停止」)すれば良いと思っていました。
しかし、enひかりのサポートに聞いたら、V6プラスの信号を流し直す必要があると言われました。
これで悩んでしまいました。
これも結局わからないので、うまくRTX1300に流れなければ、環境を戻して、時間があるときに再度環境構築と流し直しをしてもらおうと思います。
コンフィグが合っているかもわからないのに流し直しは怖い・・・
流し直しといっても、この構成でRTX1300は外から見えないような・・・
RTX1300配下のパソコンからXG-100NEへの接続
セグメントが変わるため、そのままでは接続できなくなってしまいます。
接続できなくなるのは困るので調べてみました。
その結果、以下の手順で接続できるようになりそうです。
- RTX1300のLAN2(WAN側)のIPにXG-100NEと同じセグメントのIPを振る
- XG-100NEの「LAN側静的ルーティング設定」にRTX1300のセグメントのゲートウェイを①のIPにする
事前作業の実施
RTX1300を入れてもスムーズに繋がるように事前作業をしておきます。
そのため、RTX1300はスタンドアロンで設定します。
XG-100NEの事前設定作業
- LAN側静的ルーティング設定へ投入
上のネットワーク図の場合は、「宛先IPアドレス/マスク長」に192.168.100.0/24、「ゲートウェイ」に192.168.1.2を設定し、有効にチェックを入れる。
RTX1300の事前設定作業
- フレキシブルLAN/WANポートの設定
細かく分けることはしていないので、LAN1とLAN2の2つになるように設定しました。
(LAN3をLAN1へ変更)
- 接続の設定
とりあえずRAの設定をしてみます。
初めてのヤマハルータのため、テキストで設定ファイルを作る自信がないのでWebから設定します。
設定方法は、かんたん設定の「プロバイダー接続」から作成していきます。
接続インターフェースとして「LAN2」を選択
ひかり電話の契約は「契約していない」を選択(RAにするため)
IPv4 over IPv6トンネルの設定は「v6プラス」を選択
固定IPを使っているので、プロバイダからもらった情報を入力
(IPv6アドレスはBRアドレスと記載されている場合もあります)
パブリックDNSの設定をしても良いですが、今回は「DNSサーバーアドレスを指定しない、またはプロバイダーから自動取得」を選択
細かく設定しても良いのですが、今回は「推奨のIPフィルターを設定する」を選択
- IPアドレスの設定
詳細設定−「プロバイダー情報」−「LAN」−「IPアドレス」からLAN1とLAN2のIPアドレスを設定する。
- LAN1へは「192.168.100.1/24」を設定する
- LAN2へは「192.168.1.2/24」を設定する
- DHCPサーバーの設定
詳細設定−「DHCPサーバー」からDHCPサーバーを動作させます。
アドレス割り当ての一覧から、割り当て範囲を設定します。
すべてを割り当てても良いですが、ヤマハのサイトのサンプルを参考にして次のように設定しました。
- アドレスの範囲は「192.168.100.2〜192.168.100.191」
- リース時間は「72時間」
【おまけ】RTX1300のファン交換
実施してもしなくても良いのですが、いつか交換することになると思うので先に交換しておきます。
RTX1300の純正ファンは、低速であれば静かですが、中速以上になるとうるさいという情報を見かけます。
夏場には中速になると思うので、静音ファンへ交換をしてしまいます。
交換するファンは、静音で評判の良いNoctua NF-A4x20 PWMです。
こちらを2つ購入します。
ただし、このファンに付属している接続端子では合わないため、端子部分を変更する必要があります。
ヤフオクで変換ケーブルを販売している方がいらっしゃいますので、そちらを利用するのも良いと思います。
私はケーブル端子作成に自信がないので、ヤフオクで購入しました。
ファンの交換方法は、以下のサイトがわかりやすいです。
RTX1300をネットワークへ繋ぐ
事前作業が完了したら、ここからが本番です。
構成図の通りにネットワークへ繋ぎます。
RTX1300をネットワークへ繋いでXG-100NEのIPv4設定をオフにすればインターネットへ繋がるはず
事前作業で「LAN側静的ルーティング設定」を入れてありますので、新しいセグメントのIPとなってもXG-100NEに繋がるはずです。
XG-100NEに繋がったら、以下の手順でIPv4設定を切ります。
- http://ntt.setup:8888/t で配信済事業者ソフトウェアのサイトへアクセスし「IPv4設定」を選択
- 「高度な設定」を選択
- 「IPv4の一時停止」の「機能停止」にチェックを入れて、「設定」ボタンをクリック
DHCPでIPを配るのがXG-100NEからRTX1300へ変わります。
有線でパソコンを接続している場合はIPを取り直してから実施しましょう
動作確認
IPv4設定を切っても、無事にインターネットへの接続を確認できました。
インターネット接続ができていますので問題ないと思いますが、念のため動作確認を実施していきます。
動作確認のポイントは以下の通りです。
LAN側固定IPやVPNの設定をしていない方には不要な項目も含まれています。
- IPv4とIPv6で接続できているかの確認
- ひかり電話の確認
- LAN側固定IPを設定していた機器のIP変更および接続確認
- VPNの接続確認
- ポートの確認
IPv4とIPv6で接続できているかの確認
こちらのサイトで動作確認ができます。
IPv4とIPv6のアドレスが出ていれば問題ありません。
ひかり電話の確認
発着信ができるか確認します。
LAN側固定IPを設定していた機器の設定変更および接続確認
今回の環境だと、NAS2台に固定IPを振っていました。
セグメントが変わるので、今のままではアクセスできません。
一度パソコンのIPを旧セグメントの適当なIP(192.168.1.50など)に手動で変更してNASへアクセスし、NASのIPを変更します。
その後パソコンのIPをDHCPに戻します。
DHCPサーバ側で固定IP設定を入れた方が便利です。
その場合、GUIでは設定できないのでコマンドで設定します。
【追記】DHCPサーバ側での設定方法はこちら
VPNの接続確認
VPNの設定をしている場合は、接続できるか確認します。
一連の流れには記載しませんでしたが、NASでOpenVPNを動かしているため、RTX1300へ静的IPマスカレードの設定を入れてあります。
外部から問題なく接続できるか確認をします。
ポートの確認
意図したポート解放がされていないかShields Upで確認します。
ポートスキャンのサービスなので、実行する場合は、管理者に怒られないようにしてください。
後処理
設定変更と、不要なサービスがあれば止めます。
XG-100NEの設定変更
XG-100NEを一度再起動すると、PPPoEの設定をするかどうかの画面が表示されます。
私のプロバイダはPPPoEは未提供のため、設定しないことで今までの画面に戻ります。
正確には、今までの画面とは違いPPPoEの設定など、少し設定項目が増えた画面になります。
不要なサービスの停止
XG-100NEの中で不要なサービスがあれば止めておきます。
例えば、以下のようなサービスです。
- DHCPサーバ機能
- UPnP
DHCPサーバの設定が不要であれば、「DHCPv4サーバ設定」の中の「DHCPサーバ機能」のチェックを外します。
UPnPの設定が不要であれば、「高度な設定」の中の「UPnP設定」のチェックを外します。
設定のバックアップ
設定が済み、動作確認が取れたら、RTX1300とXG-100NEの設定をバックアップしておきます。
まとめ
今回のポイントとしては2点です。
- ひかり電話を使う場合で、XG-100NE配下にRTX1300を置く場合はRAの設定となる
- XG-100NEのIPv4機能を停止すれば、RTX1300へ流れてくる
無事にネットワーク変更が完了しました!
ひかり電話を使っていてXG-100NEは外せないけど、不安定さを解消したい方はRTX1300の導入を考えてみるのも良いと思います。
ちなみに、XG-100NEとRTX1300の2段になっても速度的には変わっていません。変な詰まりもなく安定感はかなり増したように感じます。
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おまけ
私の場合は、狭い場所へ格納していることもあり、TL-SX105とRTX1300を縦置きで並べて置いています。
TL-SX105はとてつもなく熱くなるため、ファンの上に置いています。
今回、そのファンの上にTL-SX105とRTX1300の2台を並べて置くことにしました。
TL-SX105の時にも記載しましたが、このファンは超絶おすすめです。
低速なら音はほぼしません。中速で少し音がするかなと感じるくらいです。
夏場でなければ、低速でも十分な風量です。